2006年 8月 24日

西瓜糖

中山道鳥居本宿には、かつて三つの赤の名物があったという。

ひとつは現在も生産されている有川製薬の「赤玉神教丸」という整腸薬。
江戸時代の盛況ぶりは近江名所図会にも紹介されている。

二つ目が戦前まで生産されていた鳥居本合羽。
我が家も「木綿屋」という屋号の合羽屋であった。
そして、すでに姿が消えた「鳥居本西瓜」であったという。

鳥居本西瓜は甘くおいしかったらしいが、皮が厚く不評でいつしか消えていったのだそうだ。その西瓜は腎臓の病気に効果のある成分が多く含まれているとのこと。

そしてこの成分で薬が作られていたという話を少し前、近所の方から伺った。
「へえ、そんなことがあったのか」と思っていた矢先、

父の孔版画を整理しているときに「西瓜糖」なるラベルが出現。
三日月型に切った西瓜のイラストと「西瓜糖」の文字、そして百寿堂なる製造もしくは販売元が入っていた。どうにも本当に存在したらしい。

またひとつ鳥居本宿の実態が明らかになったことは、なんとも嬉しい。

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