2006年 5月 21日

竹工芸の杉田静山さん

野洲市銅鐸博物館で開催中の企画展「杉田静山の世界」の出かけた。
1996年『紙とペンで歩んだ道』という杉田さんの自分史を作らせていただいたことでお付き合いが始まり、その作品の流れるようなメロディーがなんとも繊細で精緻な竹工芸に惚れ惚れしていた。

そしてわが社の情報誌「DUET」にもご登場いただいた。

出かける前から楽しみであったが、まさに杉田さんの作品の歴史を見る企画展は、どの作品も表現に窮する豊かさがあふれていた。まさに杉田さんのお人柄そのままである。運よく会場におられた作者としばしお話ができたことはこの上もない歓びであった。
人懐っこいやさしいまなざしで、作品のこと、企画展開催までの経緯、技術伝承のための記録作りのことなどなど、一気にお話いただいた。横では古川館長が紙とペンを持って、杉田さんに話を伝えて下さった。

杉田さんはご自身の作品を紹介するホームページをお持ちであるが、是は奥さんが撮影から頁アップまでなさっているとのこと。

会場入り口付近に、一番最初の作品という、何気ない手提げかごがショーケースに納まっていたが、飾ることがお嫌いな杉田さんらしくほほえましかった。ちょうど教え子のみなさんが大挙会場にこられていただけに場内は熱気が渦巻いていた。その中で過ぎたさんはみんなに、懸命に説明されている。
素晴らしい作品にお出会いできたこと、そして変らぬ杉田さんとお話ができたこと、きょうのお天気のようにすがすがしく晴れ晴れとした休日であった。

2006年 5月 3日

嘉田由紀子さん

知事選挙に立候補を表明した嘉田由紀子さんが来社。

今回の嘉田さんの行動には正直驚いたが、彼女の持論を通すためには正当な選択であったのかもしれない。純粋に滋賀のこと、琵琶湖のことを考えると、人任せにはできないというのが本音なのだろうか。

印刷業から出版に移行していく中で、近江の歴史や文化資源にかぎりなく誇りと自信を感じ、こんな素晴らしい地域をより多くの人に知ってほしい。住んでいる人々がその素晴らしさをもっともっと実感し、誇りに思うこと、守っていこうと行動することが、大切だと思う気持ちが大きく膨らんできた。

しかし、現実の問題として、自らの気持ちをセーブしなければ事業として成立しない部分も少なくはない。幸いにも、行政の問題解決の過程に参画できる機会をいただいてはいるが、ここは議論の場ではなく認証するかどうかの場のように感じている。

従来からの滋賀県の動きをすべて否定するものではないが、社会の変化の中で、従来の慣習からふっ切れていないことも多く、小さな動きであっても足元から湧き上がった大切な動きを増幅できるシステムもすくない。

また全国的に注目された滋賀独自の事業でも、さまざまな理由付けで打ち切られているという悲しい現実もある。

嘉田さんの考えは十分理解しているつもりではあるが、決して低くはないハードルであろうが、彼女らしい行動で飛び越えられることを心から願いたい。

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