井伊直弼と黒船物語

井伊直弼と黒船物語 幕末・黎明の光芒を歩く

豊島 昭彦
A5判 268ページ 並製
ISBN978-4-88325-401-9 C0026
奥付の初版発行年月:2009年10月
書店発売日:2009年11月02日
在庫あり
1600円+税

担当から一言

開国を決断した幕末の大老はいかに生き、そして死んだか。2010年NHK大河ドラマ「龍馬伝」放映を前に、黒船の時代をおさらいしておこう。

内容紹介

彦根、江戸、京、そして横浜―。勝海舟を信奉する著者が、開国を決断した幕末の大老・井伊直弼の生涯にそって関連史跡を訪れ、黒船の時代をガイドする。ブログ連載時から人気の紀行エッセイを大幅に加筆・推敲し、待望の単行本化。直弼の誕生日である10月29日に発行されることも話題になっている。
須賀谷温泉のブログ http://www.sugatani.co.jp/blog/
電子書籍版も発売中。詳しくは各電子書籍サイト(Amazon、honto、楽天kobo等)でご覧ください。

目次

旅のはじめに
■第一部 夜明け前の桜花 ─彦根・江戸・京都 井伊直弼の足跡を訪ねて─
 彦根篇
  埋木舎/彦根城/多賀大社/高源寺/大洞弁財天・龍潭寺・井伊神社・清凉寺/天寧寺
 江戸篇
  彦根藩中屋敷跡(ホテルニューオータニ)/彦根藩上屋敷跡(憲政記念館)/彦根藩下屋敷跡(明治神宮)/江戸城本丸御殿跡(皇居東御苑)/旧品川宿(土蔵相模)・愛宕神社(水戸浪士集結の地)/桜田門/豪徳寺(墓所)/掃部山公園(桜木町)
 京都篇
  金福寺・圓光寺(たか女終焉の地・墓所)

■第二部 黒船物語 ─幕末外交史の舞台を巡る─
 浦賀(ペリー来航地)/久里浜(ペリー上陸地)/関内(日米和親条約〈神奈川条約〉締結地)/下田(下田条約締結地、アメリカ領事館跡他)/九段下(日米修好通商条約交渉地)/神奈川宿(各国領事館跡他)/麻布十番(善福寺・アメリカ公使館跡)/高輪(東禅寺・イギリス公使館跡)/生麦(生麦事件)

旅の終わりに
あとがき
主要参考文献
井伊直弼・幕末日本外交史年表

前書きなど

旅のはじめに

 この本の出発点は彦根である。それも、黒船が来る20年ほど前のとある質素な武家屋敷。主の名は、井伊直弼。大老として幕府の政治を牛耳ることになろうとは、おそらく本人でさえ思ってもいなかった頃のことである。
 埋木舎という名の、直弼が15年間を過ごした老屋を訪ねた時の驚きと感動から、すべては始まった。
 井伊直弼という人物をそれほどよくは知らなかったということもあったけれど、私自身、それまで直弼についてあまりいい印象を持ってはいなかった。直弼というとどうしても安政の大獄のイメージが強過ぎて、どこか冷徹でダーティーな影がつきまとう人物のように漠然とだが思っていたからだ。
 その直弼が、である。実は幕府の大老はおろか、彦根藩主にさえもなれる可能性がほとんど皆無で、一生を無駄に送るいわゆる部屋住みの身であったことを知った。前藩主であった井伊直中の十四男である。これはもう、奇跡でも起きない限りとても順番が回ってくるはずがない。
 ところが、その奇跡が起こった。

著者プロフィール

豊島 昭彦(トヨシマ アキヒコ)

昭和34年(1959年)8月、東京都渋谷区に生まれる。間もなく埼玉県浦和市に転居し、埼玉大学教育学部附属小学校、同中学校、埼玉県立浦和高等学校を経て、昭和57年(1982年)3月、一橋大学法学部を卒業。学生時代の在籍クラブは、日本語研究会と写真部。昭和57年4月、日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)に入社、現在に至る。趣味は旅行と写真。好きなスポーツはサッカー(日本サッカー協会公認D級コーチライセンスを保有)と野球。尊敬する人物は、勝海舟。訳書(共訳)に『プロジェクト・マネジャーの人間術』(2007年アイテック社刊)がある。

   

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