琵琶湖のハスと近江妙蓮

琵琶湖のハスと近江妙蓮

中川原 正美
四六判 350ページ 並製
ISBN978-4-88325-429-3 C0040
奥付の初版発行年月:2010年10月
書店発売日:2010年11月01日
在庫あり
2800円+税

内容紹介

室町時代に中国から伝来し、近江国の大日池(滋賀県守山市)に根づいた近江妙蓮。琵琶湖岸に群生したハスの歴史とともに、吉祥のシンボルとして将軍家や天皇家に愛され続けた近江妙蓮の逸話を紹介。

目次

第一章 湖畔の風景と蓮のものがたり
 南湖のほとりに咲く蓮の花
 西日本一の水生植物公園みずの森
 古い時代の歴史を秘める志那港と蓮海寺
 志那浜のほとりに栄えた蓮の名所物語
 屏風に描かれた湖畔の名所旧跡
 屏風に描かれた街道と蓮花の名所
 地図から消えている烏丸半島
 琵琶湖の水位上昇に苦しんだ湖畔の村人たち
 瀬田川の川浚え 苦難のものがたり
第二章 常蓮と妙蓮の科学的なものがたり
 蓮は水草の女王のような植物
 蓮の植物体(葉・茎・根)を調べる
 蓮の花は日の出とともに開く
 蓮の花が咲くときに音がするか
 蓮の花弁を染める色を調べる
 蓮から漂う清浄な香り
 蓮の繁殖法を調べる
 食用にする蓮のはなし
 一茎に二花が咲く蓮のはなし
 双頭蓮の花が咲くしくみを調べる
 無限の生命力を秘める妙蓮の花
 妙蓮の花の遺伝的なしくみ
第三章 蓮日記につづられた村里のものがたり
 妙蓮の花咲く里の百六十年間の日記
 農村の経済が発展する時代の日記
 年貢増徴策のすすむ時代の日記
 分水嶺の時代の日記
 幕藩体制が動揺する時代の日記
 妙蓮の花芽が出はじめる日の記録
 妙蓮は野洲川流域の自然暦であった
 妙蓮の花が咲かなかった年の出来事
 豊かに栄えた妙蓮の里の年貢のこと
 水呑みとされた百姓から稼ぐ百姓へ
第四章 妙蓮が育んだ歴史ものがたり
 妙蓮を守り育てた田中家
 伝えられた妙蓮いわれ書き
  三国伝来の伝承を誇る妙蓮
  東福門院から懇望された妙蓮
 禁裏様に献上されていた妙蓮の花
 貴人方から所望された妙蓮の花
 文人墨客のあこがれの地になった大日池
 大日池で妙蓮を観覧した大名
第五章 明治以降の近江妙蓮ものがたり
 明治天皇の天覧に供された妙蓮の花
 東京に運ばれて皇居の池に植えられた妙蓮
 加賀妙蓮から武蔵野妙蓮まで
 大日池で妙蓮の花が咲かなくなった
 近江妙蓮の里帰りものがたり
 大日堂と蓮池の移り変わり
 『江源日記』と妙蓮のものがたり
 近江妙蓮六百年祭の開催
 「近江妙蓮六百年祭」の余韻と絆

著者プロフィール

中川原 正美(ナカガワラ マサミ)

1929年長浜市生まれ。金沢高等師範学校理科三部卒業。滋賀県高等学校教諭を歴任、1989年八幡高等学校校長で退職。守山市文化財保護審議会委員、ハス研究会員。

   

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード。

所属シリーズ・ジャンル

ページの上部へ