無辜の人たち-被差別の蒼氓から-
四六判 223ページ 上製
ISBN978-4-88325-439-2 C0095
奥付の初版発行年月:2011年01月
書店発売日:2011年02月05日
在庫あり
差別や貧困、疎外は社会から逸脱する人間を生み出すこともあるが、私の裡には「そうではない、部落の人間は、ほとんどが無辜なのだ」そんな想いが強くあったからです。――タイトルと同じ「無辜の人たち―被差別の蒼氓から―」を含む(社)反差別国際連帯解放研究所しがの情報誌「RILIANS」を始めとする冊子に掲載されたものと、子どもの頃からの経験や教員生活での体験をモチーフにした3点の短編からなる。
電子書籍版も発売中。詳しくは各電子書籍サイト(Amazon、honto、楽天kobo等)でご覧ください。
第一部
坂口安吾『風と光と二十の私と』
『エレクトラ』に寄せて
健次と正秋
夜間高校にて
無辜の人たち
第二部
部落教師のつぶやき―部落問題学習に寄せて
一つの古文書から―宮津藩政記録より
第三部
オサ公
桃色の家
指
あとがき
まったく父は、多少、雨が降って天候が悪くても現場まで仕事があるかどうかと出かけて行く人でした。酒の類もほとんど口にせず、ひたすら家族のため、子どものためにと、働きづめの「土方」人生だった。仕事をやめた頃には長年の過酷な労働が祟って身体はボロボロになっていた。私はこのような父を無辜の被差別部落の人間を絵にしたような人だったと自負している。
――第一部 無辜の人たちから
1951年、滋賀県の被差別部落に生まれる。高校教員。
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