湖北のホトケたち

湖北のホトケたち 人々の祈りと暮らし

桑田 潔
A5判 168ページ 並製
ISBN978-4-88325-485-9 C0039
奥付の初版発行年月:2012年09月
書店発売日:2012年09月13日
在庫あり
1800円+税

内容紹介

近江には無住の寺になぜ多くの仏像が守られているのだろうか。それは「ホトケさまを守らせていただく」という村人の心が連綿と続いているからである。湖北を舞台に伝説も含め、暮らしに息づく人々の営みと祈りを辿る。

目次

村人に守られ受け継がれてきた観音様
過疎の村のホトケたち
神仏が紐帯のように人と地を結びつける小国
ホトケを巡る奇しき縁
余呉湖に伝わる伝説はいま
心のほのお消えぬ間に

前書きなど

タイトルを『湖北のホトケたち─人々の祈りと暮らし─』にした訳から。 「ホトケ」は信仰対象の神や仏を指してはいるのですが、この本は神仏の存在を専門的に解き明かし、詳しく紹介することを意図したものではありません。人の心の中に在るもの、人を超えて在るものという意味で、「ホトケ」と表現しました。心に在る「宗教性」とも言えるでしょう。  この物語の主人公はホトケではなく、ホトケを今も大切に思いながら、日々の生活を送る人々です。お話しいただいた貴重な言葉を基に、様々な「人とホトケが織り成す物語」を構成しましたが、読んでいただく方々の心に響くものが少しでもあれば、との願いを込めて書きました。多用した写真からもその意図を感じ取っていただければ幸いです。  訪ね歩いた場所は多く、その中から、「湖北の観音」などのテーマでまとめました。扱った場所は湖北・長浜地域が中心ですが、「地域の物語はその地域を陵駕する」というのが率直な印象です。取材、執筆中に東日本大震災が発生し、遠い被災地の実情も思いながらの作業でした。  この本は2010年11月から今年7月まで、38回にわたり隔週連載した毎日新聞滋賀面「時を超えて 人とホトケの物語」をまとめたものです。物語は多岐にわたりますが、通して読んでいただければ、筆者としてこの上ない喜びです。

著者プロフィール

桑田 潔(クワタ キヨシ)

1954年、大阪市生まれ。1981年、早稲田大学社会科学部卒、毎日新聞社入社。京都支局、大阪本社社会部、特別報道部、地方部、文化事業部、写真部、編集委員などを経て、2010年4月、大津支局・長浜通信部に赴任。長浜、米原両市域を担当。

   

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