近江作庭家の系譜 小堀遠州・鈍穴・西澤文隆
角 省三 著
近江に生まれ育った近世から現代の作庭家(建築家)についての人物評伝。江戸初期に茶道や造園などで独自の美を究めた「小堀遠州」、幕末維新期に茶道では宗益、築庭では鈍穴と号した「勝元宗益」、現代建築に大きな影響を与えた昭和の建築家「西澤文隆」。それぞれの生涯をたどり、作品の魅力に迫る。
第一章 孤篷の人 ─評伝 小堀遠州─
一、遠州公顕彰会
二、利休との出会い
三、先師・古田織部
四、膳所焼美術館
五、吉野の花見に舞う
六、「夢の字」茶碗
七、古田織部の死
八、備中国奉行の遠州
九、将軍に捧げた二つの蓬莱庭園
十、周辺の多彩な人たち
十一、小室藩と近江孤篷庵
十二、レオナルド・ダ・ヴィンチと遠州
十三、改革仕掛人
十四、遠州と文学
十五、画像に見る遠州
十六、知られていない「正座」のこと
十七、知られていない「桂離宮」のこと
十八、知られていない「裂地」好き
十九、知られていない浅井家とのこと
二十、一輪の紅梅
第二章 作庭家・鈍穴
一、俊才 郷里を追われる
二、放浪 そして脱俗の庭
三、月を呑み込む
四、繖山の宝篋印塔
第三章 透徹の人 ─評伝 西澤文隆─
一、昭和の小堀遠州
二、各地に残る名建築
三、実測図へのこだわり
四、透明人間
五、蒲生野「箕作山」