は・歯・ハの話

は・歯・ハの話 医患協同で歯を守ろう

井田 亮
四六判 112ページ 並製
ISBN978-4-88325-519-1 C0077
奥付の初版発行年月:2013年11月
書店発売日:2013年11月05日
在庫あり
888円+税

内容紹介

歯が痛くなったら歯医者さんに行き「削ったり詰めたり」して終わりの治療から、むし歯のできない口の環境づくりに取り組んでいる歯医者さんが、むし歯や歯周病にならない対策や歯周病の話をわかりやすく本にまとめました。全国的にも早く「3DS」というむし歯菌除菌方法を取り入れ、歯磨きはもちろん地域や学校で歯と口の健康を訴え、予防歯科について書かれています。
本を読むと、毎日の歯磨きだけでなく、食事や飲み物の摂り方にまで知らず知らずのうちに注意を払うようになります。

目次

推薦のことぱ   花田 信弘
1 むし歯をなくそう
2 歯周病の発見と治療
3 唾液でわかる口の状態
4 歯と口の健康
5 入れ歯とインプラント
6 学校検診・食育
あとがき

前書きなど

推薦のことば

鶴見大学歯学部探索歯学講座 教授 花田信弘
 本書は、歯が「全身の健康のバロメーター」であることに早くから気づいて滋賀県で診療をされてきた井田亮先生の連載エッセイをまとめたものです。著者の視点や考え方、歯の病気の捉えかたを知ることができる貴重な一冊です。この本には臨床の現場で日常的に発生する問題点が記載されており、著者の長い経験なくしては得られなかった内容になっています。   
 臨床にたずさわる読者にとっては、予防歯科臨床の長い歴史について本書から学び得ると共に、従来の予防歯科から更に進化した近未来の「予防医科」診療をうかがい知る事もできます。本書はこれまでの予防歯科のすべてを短時間で学習するための得難い入門書に位置づけることができるでしょう。
 市民や患者の立場の読者にとっては、世代ごとに予防歯科の方法が詳述されていますので、家族ぐるみのお口の健康について学び、考える素材になることでしょう。歯がからだの中でもっとも鋭敏な「健康のバロメーター」であるという視点で本書を読み解いていただきたいと思います。 
 行政や学校で社会を動かす立場におられる読者にとっては、「むし歯をなくそう」から始まり、歯周病、インプラントへの対処の方法を経て、最後は食育に至る本書の構成から健康について多くのヒントを得ることができます。医療費を削減し持続可能な長寿社会を守るには庶民の健康知識と予防への意欲こそ最良の武器である事を本書によって実感することになるでしょう。病いに苦しむ患者を救う事も大切ですが、ほとんどの病気が予防可能な現代において生活習慣病を発症させない社会的仕組みをつくることが一番大切です。そのためには義務教育を受ける子どもたちすべてに病気から逃れるすべを教えなければなりません。むし歯と歯周病はそれぞれの病原体の感染によって発症する感染症ですが、生活習慣の是正によって発症を自己制御できる身近な生活習慣病です。義務教育を受けた市民全員が本書によって健康づくりの基本原理を学び、日本国民が感染症と生活習慣病を克服することは、国家戦略としても重要なのです。
 以上のように本書は単に市民に役立つだけでなく医療者・教育者による健康指導のスキル向上に有用であることを確信し、推薦の言葉とさせていただきます。

著者プロフィール

井田 亮(イダ アキラ)

1946年滋賀県生まれ。歯科医師、歯学博士。1970年大阪歯科大学卒業後、名古屋市立大学医学部附属病院歯科口腔外科を経て、1978年より井田歯科東診療所勤務。1980年から東近江市立布引小学校の歯科医として、むし歯予防の指導を続けている。1982年-2013年まで朝日大学歯学部口腔解剖学非常勤講師。現在、鶴見大学歯学部探索歯学講座非常勤講師、滋賀県立総合保健専門学校歯科衛生学科非常勤講師。
主な著作 『歯の学習』1~6年 1987年
『むし歯・歯周病‐もう歯で悩まない』(共著)小学館 2007年

   

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