2006年 3月 21日
米山先生と十津川の思い出
米山俊直さんの訃報が新聞に掲載されていた。
大学のとき『過疎社会』という本を読み、卒論は
過疎と通学問題にしたから、直接は知らなくても
私にとっては先生である。
20代、その本に書かれていた奈良の山間部を
訪れたくなり、十津川温泉(湯泉地温泉)へ行った。
自転車を借りて周辺散策をしていたときのことだ。
時計が止まってしまい、困っていたとき、軒先に
「時計修理」の手書き看板を見つけた。
若い頃時計屋で修業し、普段は木こりをしているという
おじさんが裸電球の下で直して下さった。
「どこから来た?」と聞かれたので、
「滋賀県です」と言ったら、
「ふうん、どっかで聞いたようやが、どこにあるんかなあ」
おじさんは、きっと県外へ出たことのない人だったんだろう。
修理代は確か100円くらいだった。
帰りにダイズや干しシイタケをいただいた。
どうも旅の思い出というのは、こういった土地の人との
ふれあいが印象に残っている。
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