内容紹介

太平洋戦争から帰還した旧日本海軍航空隊員の土居垣平は、混乱の昭和を生き抜くことを決めた。そんな中、旧知の白井夫妻が謎の死を遂げる。親友の牧田慎二とともに原因をたどる中、事態は単なる殺人からさらに大きな闇に迫るものとなっていく。互いに死んだものと思っていた櫛田和代との再会、GHQや戦後の土地買収など様々な要素が絡み合う長編小説。『七つボタン－帰還帰還－』に続く土居垣平の新たな物語。

目次

一つボタン
　　第１節　絵画のように
　　第２節　南宇和の空
　　第３節　憂鬱
　　第４節　士官食堂
　　第５節　数奇な人生
　　第６節　清流は永遠に
　　第７節　虹の箸
二つボタン
　　第１節　蒲田駅の雑踏
　　第２節　横浜のドン
三つボタン
　　第１節　寿美の回想
　　第２節　捨て駒、儚い夢
　　第３節　勝鬨橋のたもと
四つボタン
　　第１節　悪魔の？
　　第２節　心の動揺
　　第３節　古都の光と影
　　第４節　新しい紙幣
　　第５節　一途な気持ち
　　第６節　安易な返答
　　第７節　紀尾井町の家
　　第８節　新聞
　　第９節　再会
五つボタン
　　第１節　不思議な話
　　第２節　十三の疑問
六つボタン
　　第１節　特別審査局
　　第２節　築地本願寺の雲
　　第３節　ある男の死
　　第４節　赤い靴の女
七つボタン
　　第１節　あきまへん！
　　第２節　心の機微
　　第３節　虚妄の人生
　　第４節　テイク・ミー・アウト・トゥ・ザ・ボールゲーム
　　第５節　会うべき人
終章ボタン　（エピローグ）
　　第１節　独楽
　　第２節　妾の子
　　第３節　ある疑惑
　　第４節　時は動いた

著者プロフィール

Harry Doi（ハリー ドイ）

高知県で生まれる。
現在は滋賀県在住。
著書「七つボタン帰還」（文芸社）