琵琶湖の生物はいつ、どこからきたのか?

琵琶湖の生物はいつ、どこからきたのか?

西野 麻知子 編著
A5判 360ページ 並製
ISBN978-4-88325-779-9 C3045
奥付の初版発行年月:2022年11月
書店発売日:2022年11月20日
在庫あり
4000円+税

内容紹介

琵琶湖の多様な動植物の起源について、最新の分子遺伝学研究や現生の動植物や化石等の第一線の専門家により、古琵琶湖や琵琶湖の現在までの環境変遷も含めて明らかにしようと試みた一冊。巻末にはDNA解析から推定した固有種の分岐年代なども掲載。

目次

1章 琵琶湖の生物多様性をめぐる歴史と環境
1-1 琵琶湖の固有魚類の研究史:江戸時代から20世紀初頭まで 滝川祐子
1-2 琵琶湖の生物多様性の由来と環境変動  西野麻知子
2章 琵琶湖の魚類と貝類の進化史
2-1 琵琶湖の淡水魚ルーツ解明のための覚書  細谷和海
  2-2  琵琶湖の固有魚類の進化:遺伝子からのアプローチ 渡辺勝敏
  2-3 琵琶湖のフナとコイがきた道  中島経夫
2-4 琵琶湖に生息するカワニナ類の進化  三浦 収
column-DNAを用いた分子系統解析について  齊藤 匠
2-5 琵琶湖産巻貝類の多様性と起源  齊藤 匠 ・平野尚浩
2-6 琵琶湖産イシガイ類の由来  近藤高貴・佐野 勲
2-7 琵琶湖産貝類の成り立ちをさぐる化石たち 松岡敬二
3章 琵琶湖の生物にとっての深底部と沖合
3-1 琵琶湖深底部に生息する生物  西野麻知子・井上栄壮
3-2 琵琶湖深底部の水生貧毛類  大髙明史
3-3 琵琶湖沖合を回遊する魚たちの生活史の多様性  藤岡康弘
4章 新たに進化しつつある琵琶湖の生物
4-1 湖岸に生育する海浜植物の謎  大槻達郎
4-2 琵琶湖のカゲロウ類の特徴:卵の表面構造の地域間比較 石綿進一
4-3 琵琶湖産シロタニガワカゲロウの生い立ち  金子裕明・高村岳樹
4-4 琵琶湖における広域分布種マルヒラタドロムシの遺伝的分化  今藤夏子
5章 世界および日本の淡水生物からみた琵琶湖の生物相の特性
5-1 琵琶湖の水草相とその由来  角野康郎
5-2 ヨコエビ類からみた琵琶湖の生物地理   富川 光
5-3 トビケラ類からみた琵琶湖   谷田一三・上西 実
5-4 コケムシ類からみた琵琶湖の生物地理   広瀬雅人
5-5 琵琶湖の水族寄生虫相に関する覚書  長澤和也

著者プロフィール

西野 麻知子(ニシノ マチコ)

1982年京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。滋賀県琵琶湖研究所総括研究員、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター総合解析部門長を経てびわこ成蹊スポーツ大学教授(2019年退職)。
京都大学理学博士。専門は陸水動物学(無脊椎動物)。

主な著書等
『Lake Biwa: Interactions between Nature and People, 2nd ed』(共編著 2020,Springert)
『琵琶湖岸からのメッセージ-保全・再生のための視点-』(共編著 2017, サンライズ出版)
『とりもどせ!琵琶湖・淀川の原風景-水辺の生物多様性保全向けて-』(編著 2009, サンライズ出版)
『内湖からのメッセージ-琵琶湖周辺の湿地再生と生物多様性保全-』(共編著 2005, サンライズ出版)
『滋賀の水生動物・図解ハンドブック』(監修 1996,新学社)

   

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