2011年 3月 17日

今、私たちにできることは何か

連日の地震で買占めに走る被災地以外の状況をみて、思い出したのが昭和48年のオイルショックのことでした。当時はトイレットペーパーと灯油の買占め騒ぎがあったのです。
その時私は大学2年、京都で下宿生活をしていて、1カ月の仕送りが4万円でした。当時の平均生活費は下宿代9400円(6畳、3畳の離れを借りていた)、食費が11000円、通信交通費3600円、光熱費は2100円、茶道と洋裁の稽古代6200円、被服費5400円、教育教養費4000円、保険衛生費2000円、雑費その他5000円、計45100円ということで、日給2000円の短期アルバイトを時折やって賄っていたわけです。数字を詳細に示しているのはもちろん大学から25歳のOL生活の間ずっとつけていた金銭出納帳の月別収支によるものです。そんなに細かい数字まで覚えてるわけないです。
 あらっ、こうして見てみると、生活を切り詰めながらも、お稽古代を結構使っていたのだわねぇ。娯楽、たとえば映画はボーイフレンド持ちとかで、自分では払わなかったような……。
 さて、そのオイルショックのとき、私は上記のような、つましい生活をしていたものですから、トイレットペーパーの買占めなんてできません。灯油は近所のお店で1斗缶に入れたのをエッチラ持って帰ったのですが、高騰時期は550円が1カ月後は380円でした。つまり、あわててまとめ買いしなくてラッキーだったのです。
 というわけで、今、被災地にいない私たちにできることは、日々必要な必要最小限買えばよいのです。もし、足りなくなったら、代替品を探すということや、消費を減らすということで、知恵を絞ればなんとかなるものだと思います。

2011年 3月 9日

来週から世田谷で白洲正子展

滋賀、愛媛、そして3月19日から世田谷美術館で白洲正子展が開催される。
日曜日に長命寺のご住職にお出会いし、「東京へも曼陀羅図がいくのですね」とお話していたのだが、あの参詣曼陀羅図を最初に拝見したのは、確か10年ほど前、6月に境内で開催される「あじさいコンサート」のとき、そして1昨年に見せていただいたのは、長命寺の穀屋寺で見つかった折り目のついた参詣曼陀羅だった。
なぜ、折りたたんでいたのかというと、勧進聖が曼陀羅図を持って各地を歩いて絵解きをして寄進を募ったのだそう。
滝行をしている人がいれば、門前の店のようなところもあり、当時の風俗もわかり、じっくり見るととてもおもしろい。出来ることなら、一度ご住職に絵解きをしてもらいたものだが……。

2011年 3月 1日

春が来た

明日から3月です。ところで今年の冬は1月は大雪だったのに、2月は本当に暖かい日が続き、昨日の日曜日は気温が20度に達していました。 
というわけで、春の味覚を食べんとアカンとふきのとうを採ってきました。
半分はやっぱり天ぷらです。衣がたっぷりなので、見てもわからないと思うのですが、ふきのとうと小エビとミニセロリとイカです。イカは胴を塩焼きしてお酒のアテにしようかと思っていたものを数切れ天ぷらにしました。生のイカを天ぷらにしたのよりも、柔らかかったのには驚き!!

あとの残りはふきのとう味噌。高山みやげの朴葉味噌が残っていたので自家製味噌と半々いれて作り、大根を軟らかく炊いたのに味噌を漬けていただきました。 
実はこの大根、ジムでご一緒のOさんの畑からもらってきたもの。なんでも3月になったらじゃがいもの植え付けをしたいから、「欲しかったら勝手に引いといて」と言われたものだから、遠慮なく、10本いただいてきました。おちびさん大根なのですが、でも10本といえば、結構な量があるので、早速干し大根とゆず大根を作りました。ウーン、ニシンの麹漬けにもチャレンジしたいけど、時間切れ。とりあえず残りは新聞紙に包んでおきました。 
Oさんありがとう。 

2011年 2月 5日

ダシガラを捨てないお料理

版元ドット・コムの忘年会では毎年、版元が自社の本を1冊持ち寄り、交換会をします。昨年、GETしたのは『新版 ごはんとおかずのルネッサンス 基本編』、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌというフランス洋菓子店が版元さんの本でした。 
 
帰りの新幹線で、なぜ洋菓子店で素朴な材料で作る和の料理本を作ったのかとかという謎は解けたのですが、この本の一風変わったことは、イリコ・昆布・カツオで取ったダシガラを捨てるのではなく、一緒に食べてしまうということでした。 
ヘーッと思いつつ、茶の間の本棚に差して置いたら、姉が見つけて読んでいるなと思ったら、早速実践してくれたのが、これです。
 
 
 
ほんと、実だくさんの炊き込みごはんとお味噌汁でしょ。他にはフナのお刺身とお漬物でもう十分おなかがいっぱいになりました。たまたま、母が2週間ほど入院した後ということもあり、目下、食事係は姉が一手に引き受けてくれていて、ダシガラも食べてしまうお料理をいろいろ作ってくれています。大根、ひじき、しいたけ、こぼう、ニンジン、大豆など食材は一般に手に入るものばかり。昨年作った自家製の干しタケノコも使ってとリクエストしたところ、うまく調理してくれました。 

2011年 1月 29日

愛媛県美術館で近江の仏さまと出会えるチャンス

昨年10月に滋賀県立近代美術館で開催された「白洲正子 神と仏、自然への祈り」展が、明日から四国・松山で開催されます。『近江の祈りと美』に掲載の仏さまや神さまも10数点、愛媛県美術館へご出張……、いえご出展されています。
四国の皆さま、また期間中、四国巡礼をされるご予定の皆さま、一カ所で多くの仏さまに出会えるチャンス! 是非ご来館ください。
 
と き 2011年1月29日(土)~3月6日(日)
ところ 愛媛県美術館
 
ちなみに、この展覧会場で『近江の祈りと美』『近江観音の道』
を販売しております。
 

2010年 12月 21日

GO GO 江ちゃん!!

NHKの大河ドラマは来年50回を迎える。
その記念すべき50作目は近江の武将浅井家の三人娘のドラマである。
茶々、初、江の三姉妹の末っ子が主人公だというが、聞くところによれば、
史料が少ないらしく、当然お姉さんのことなどもドラマでは描かれるのだろう。
 
浅井家は近江の北、小谷城の城主であったから、当然滋賀県は沸き立っている。
実は2年前、『戦国大名浅井氏と北近江』、『歩いて知る浅井氏の興亡』という
浅井の本を2冊発刊したのだが、今ひとつ動きが悪かった。
それにもめげず、今度は大河ドラマの誘致作戦をしたいという地元の熱意に
呼応して昨年夏、『花々の系譜-浅井三姉妹物語』を発刊したところ、
ちょうど発刊と同時に、50回目の大河ドラマが浅井家に決まったのだった。
 
おかげさまで、『花々の系譜』は増刷。先月は『浅井三姉妹を歩く』、
そして今月ようやく『江・浅井三姉妹博覧会公式ガイドブック』が出来上がった。

実は三姉妹は、戦国の政略結婚のため、全国各地を転々とするのだが、
本貫は北近江。是非、本を片手に近江へお越しあれ。
 
ところで、タイトルの「GO GO 江ちゃん」というフレーズ、
「戦国鍋TV」というローカル4局の番組で「浅井三姉妹 アザイズム」というユニットが
「茶々、初、GOチャーン、浅井三姉妹ー」と歌っていたので、
ついついそのノリでつけてしまった次第。

 

2010年 12月 15日

サンライズの電子書籍始めました。

ウチの社長は結構、新しいもん好きで、ホームページを作ったのも早かったし、電子書籍も同様。
もちろん自分でするわけではなく、社員の誰かに標的を定めて「お願い、やってね」というのである。
そして、標的?になったM氏は「あの~、明日の土曜日会社明いてますか~?」と聞きつつ、ひたすら頑張ってくれました。ちょうど私はその頃、観音さまや阿弥陀さまと格闘していた時期で、もちろん会社は明いてます。それぞれが粛々と仕事をしていました。
アップルと連絡取るのは、英語らしいけど聞いて来られても、私は語学がダメなんで「ごめん、わからん」で済ましていたのに、M氏はその手続きも自力でしてくれました。本当にごめんなさい、そしてありがとう。

というわけで、見事にサンライズ電子書籍が3冊発刊しました。

でも、私買い物ができないよー。
とりあえず、iTuneとやらをダウンロードしたけど、
iphoneがないとあかんのね。

やっぱり、携帯を替えるべきなのか……。

2010年 11月 16日

実りの秋は忙しい

私は「アリとキリギリス」のアリのような性格で、秋は保存食作りにいそしんでいます。そこでここ一ヶ月を振り返ってみました。 

 
まずは、母がドーンと買ってきた枝豆。ビールのつまみにしては、ちと多すぎるのではないかということで、残りは茹でて冷凍にしました。枝豆スープやごはんに混ぜたりしたのですが、大豆とひじきの五目煮を作ったとき、ゆでて冷凍にしていた大豆が少なかったので、枝豆も加えたところ、彩りもよくなりました。  
10月の中旬はシソの実が獲れます。こちらはサッと茹でて、塩を振り一日重石をします。翌日、上がった水を捨てて、塩をまぶしてビン詰めにすれば一夜漬けに入れたり、ヤキメシのアクセントにしたり、シソ&ちりめんじゃこというのもできます。


 
さて、こちらは伊吹山の麓、弥高のさつまいもです。
10月の初め、「上平寺のゆうべ」のときに買おうと思っていたのですが、今年は夏のひでりで収穫が少なかったそうで、10月24日の「弥高の収穫祭」に行き、買ってきたものです。実はこの倍ほど買って500円でした。  

大学いも、スイートポテト、かりんとうにしたけど、まだしばらく楽しめそうです。
 
秋といえば、茗荷の梅酢漬けも忘れてはいけないアイテムです。
茗荷は夏に採れるものは結構グサグサしているのですが、秋茗荷は実がしまっているため、こちらを1日塩漬けにしたものを、梅酢に酢を足してビン詰めします。 
刻んで、お寿司の具にしたり、ヤキメシに入れたりして使います。

 
 

さて、これは初挑戦することになった食用菊です。
編集のk君が坂本へ取材へ行ったときにもらってきた菊です。坂本では食用菊の栽培が盛んで、ちょうど今の時期、菊三昧のお料理が坂本で食べられるのです。
菊の花、約80の花びらだけをむしり取ったのがこれです。鍋に湯を沸かし酢を少々入れたところに洗った菊の花びらをいれて、サッと茹で、水で冷やします。ザルに上げて、軽く水気を切って、酢カップ1と砂糖カップ2/3、塩小さじ2を混ぜた調味液に入れて容器に入れました。
お正月までだとこのままの色が保てると書かれていたけど、果たしてうまくいくかなぁ?
酢のものに入れたり、お寿司にちらしたりできそうです。 
 
 
 そして、滋賀県の伝統食である日野菜。見たところは大根ぽいですが、かぶらの仲間。日野菜も最近では改良したミニ日野菜を洋食のメニューに使ったりされているらしいですが、やっぱり日野菜は漬物が一番。 
写真の日野菜は日野町三十坪(ミソツボ)産。日野の八百屋の店先で見かけたので、思わず買ってきました。
さくら漬けは簡単だけど、これは糠漬けに挑戦することにしました。手抜きして半日だけ干した日野菜を糠と塩とザラメを混ぜた混合ぬかに漬けています。今月末頃になれば食べられそうです。果たしてうまく漬かっているかどうか……。 
 
さて、滋賀県の食材を使ったお料理については『つくってみよう滋賀の味』にいろいろレシピがありますので、ご興味のある方は是非どうぞ。

2010年 11月 4日

日野町正明寺の御開帳に行きました

文化の日、33年に一度しか拝観できない観音さまにお出会いしました。
正明寺さんは近江西国三十三所の札所で、十年ほど前に仕事の関係もあって、三十三所を廻ったこともあり、とても大きな魚板が印象に残っていたお寺でした。お寺のすぐ近くには鎌倉、室町時代の蔵骨器が見つかった大谷古墓があり、今はこじんまりしたお寺ながら(江戸時代に本堂は再建され、現在は黄檗宗の禅寺)、800年ほど前は、丘陵一帯に伽藍が建っていたのだろうなと、勝手に思いを巡らしてしまいました。
秘仏の三尊像は、お厨子の前まで行くことができ、じっくりと拝ませていただきました。秘仏として普段は開かずのお厨子におられるため、胸の瓔珞は色こそ褪めていますが、残っていました。
正面右手の禅堂は平成12年に落雷で焼失。ちょうど檀家の役員さんが寄り合いをしておられたときだったため、お堂の仏像はなんとか運び出して無事だったと聞きました。当時も禅堂には大日如来さんがおられたのかどうかを聞くのを失念していましたが、あの大日さんもなかなかの美形(こういう表現は不適切か?)で、必見。
ご開帳は11月23日までです。

2010年 10月 25日

『愛知の山城ベスト50を歩く』好調です

精文館書店さんの売上ランキングでなんと5位に!! ありがとうございます。
「愛知の山城の本作れるかな?」と私がふとつぶやいたら、それが2年もしないうちに実現してしまいました。これもひとえに執筆者のみなさまのおかげ、そして城郭探訪好きの読者のみなさまのおかげです。ありがとうございます。
本の企画を立てるとき、「こんな本があれば便利だろうな」と思うこと。私が一番最初に手掛けたのは『近江之中山道道中案内図』でした。これは、まだISBNコードを取得していないときに作った3冊セットの冊子で、未だにコードをつけていませんが、家の前を旅人が往来するのを見て、「こんなガイドブック作ったら便利やね」「ほな、作ろか」という軽いノリで作りました。でも実は軽くはなく、道は3回以上歩いたり、車で走ったりしたし、取材、文献を調べたりしました。
山城シリーズも同じく、旧知の城跡であっても執筆者の方々は、現地へ再調査して書いてくださっています。そうした積み重ねがあってこそ、便利な本が出来ていくのだとつくづく思います。

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