2012年 1月 22日
これは近江以外の人にも読んでほしい年中行事の本
来週発行する『近江の年中行事と民俗』をひと足早く読みました。
実は私もそうなのですが、お正月に鏡餅をお供えしたり、
豆まきをすることについて由来や意味を誰かに聞かれたら、
戸惑ってしまいませんか?
たとえば普段毎年の行事だからと、町内で行っている地蔵盆。
実は「地蔵盆」という言葉はどうやら近代の言葉だそうで、
江戸時代には地蔵祭りと言われていたことや、
明治5年7月に滋賀県庁では「地蔵祭り禁止」の
通達があったことの原文まで載っていて、
思わずヘェーッ、ソーカァと、1節ずつ読む度に
驚くことしきりの内容です。
夏越の祓の茅の輪くぐりは『備後国風土記』によれば、
茅の輪を腰につけていて、くぐるようになったのは
室町時代だったなど、文献史料を明示しながら、
わかりやすく書かれています。
五節句を決めたのは、江戸幕府で『徳川禁令考』にあると
書かれていましたが、偶然先週彦根東高校図書館で撮ったのが、
こちらの本。
背がボロボロってことは、きっと大先輩達が
繰り返しひいていた本なのでしょうね。